最近のXenの変遷について

Xen をとりまく状況

【仮想化道場】コードの全面的なリフレッシュを行ったハイパーバイザー「Xen 4.5」 - クラウド Watch が詳しい。

  • 2003年 Xen 最初のバージョン公開
  • 2007年 CitrixがXenSourceを買収 => 開発がスローペースに
  • 2011年 Linux 3.0 からメインストリーム
  • 2013年 CitrixがXenソースコードXenに関する権利をLinux Foundationに寄贈 => 再度Xenの開発が活発化
  • 2014年 本格的にLinux FoundationのもとXen Projectでのリリースが行われたのは Xen 4.4
  • Xen 4.4からは、6カ月ごとにリリース

Xen 4.4

Xen Project 4.4 Release Notes - Xen 「Xen 4.4」リリース、正式にARMアーキテクチャをサポート | OSDN Magazine

  • libvirt本格サポート
  • ARM サポートを正式化
  • FIFOベースのイベントチャンネル => 最大500ほどだった仮想マシンの上限が大幅に引き上げられた
  • kexecのサポート改善
  • PVHモードの実験的サポート
  • ゲストEFIブートの実験的サポート

Xen 4.5

Xen Project 4.5 Release Notes - Xen

  • コードの全面的な見直し => 差し引き6万3000行のコードが減った
  • カーネル脆弱性に対するゼロデイアタック
  • Rootkit
  • マルウェア攻撃を自己監視するHVMゲストセキュリティ機能の向上
  • 高精度イベントタイマー(High Precision Event Timer:HPET)のサポート
  • 2ソケット以上のサーバーでのPCI/PCIeパススルーの低レイテンシ化
  • 仮想PCUにおけるNUMAアーキテクチャのサポート
  • Systemd のサポート
  • toolstackの改良。Pythonベースで書かれた管理ツールのxend/xmコマンドから、C言語で書かれたxl/libxlに変更された
  • QEMMも2.0にバージョンアップ
  • 試験的にリアルタイムスケジューラ(RTDS)サポート
  • PVHサポート
  • Supervisor Mode Access Prevention(SMAP)サポート
  • 仮想マシンからハイパーバイザーへの割り込みを仮想化して頻度を少なくするvAPICのサポート

Xen 4.6

「Xen 4.6」公開、多数の機能強化や新機能追加が行われる | OSDN Magazine Xen Project 4.6 Feature List - Xen

  • メモリイベントサブシステムの強化
  • 仮想マシンVM)イベントシステム
  • Xen Security Modules(XSM)でデフォルトポリシーが用意
  • vTPM 2.0サポート
  • GRANTテーブルの拡張性強化
  • 大規模なワークロードに対応するためのチケットロックの導入
  • IntelのCache Allocation Technologyをサポート => 仮想マシンへのL3キャッシュの割り当てを増やせる
  • Intel Memory Bandwidth Monitoringもサポートされ、Xenホストの帯域飽和を識別できるように
  • Intel P2Mフレームワークの強化
  • libxc/libxlのライブマイグレーションが最新のMigration v2
  • 高可用性技術「Remus」も書き直されMigration v2ベース
  • Libxl非同期オペレーションがキャンセル可能に
  • Xen SCSIフロントエンドとバックエンドのサポート
  • VPMUカーネルのサポート
  • mmapコールの性能改善
  • blkfrontのマルチキュー、マルチページリング

DebianXenバージョン(2016/03/29)

  • wheezy 4.1.4
  • jessie 4.4.1
  • stretch 4.6.0
  • sid 4.6.0

感想

Linux Foundationに移管されていたことを知らなかった。 バージョンがあがるにつれ機能追加の数が増えている。